命の息吹と脳脊髄液の潮流
卵子と精子が受精し細胞分裂しながら人間の体に向かって行く力は何だろうか。
オステオパシーDr.サザーランドは頭蓋骨と脊椎、仙骨のリズミカルな動きから、脳脊髄液の潮流を生み出す力を発見し、それは肉体化の意思の力(”ポーテンシー”)であると考えました。
そして、その力を生み出す高い知性を「命の息吹」と呼びました。
命の息吹の現れである力(”ポーテンシー”)が細胞や組織の世界を形成し、その統合を保っていると考えます。
その意思の力は胚の中の中心線として現れ、原始線条と脊索となりやがて脊椎や頭蓋底が形成されます。
Dr.サザーランドは脳脊髄液の中に働く力”ポーテンシー”を液光(liquid light)と呼びました。
最近のロシアの科学者たちが脳脊髄液の中に光子の高い集中があるのを発見しています。
Dr.サザーランドは脳脊髄液を「命の息吹」の最初の受け取り手とみなし、脳脊髄液の自然な潮流が力強くなることで自然治癒力が働くと考えました。
オステオパシーのクラニオ・ワークではこの脳脊髄液の潮流を感じ、「命の息吹」とつながります。
患者さんがクラニオ・ワークで「命の息吹」とつながった体験を語った言葉が「スティルネス」という本にあり、とても印象的です。
「私は決して彼女の愛から分かたれたことはないし、彼女が私を1人にするなんてあり得ないことがわかりました。私を分離させていたのは、私の分かたれているという思いだったと、今わかりました。」
「全身が命といっしょに浮かんでいるのを感じます。私は私自身であり、改めて命の意味がわかりました。」
(「スティルネス」Chrles Ridley 高澤 昌宏・訳)